4/17/2009

Fri, Apr 17, 2009 END DAY

ボスと相談し,最終日を 5/31 とした.あと 6 週間だ.
いろいろあったが感謝している.契約終了日である 7/20 より前に退職することを了解してくれたし,さらに,企業がかけてきた人物照会電話にも対応してくれたからである.

お互いに不運だったのは,ラボ移転がずっと先延ばしになったことだ.当初仮住まい部屋に研究室を構え,部屋が空き次第ただちに移転するはずであった.移転することがわかっていたゆえ購入した研究機器も搬入せず,ラジオアイソトープ使用許可も移転後にとる,ということだった.ところが部屋が長期間空かなかった.
 仮住まい部屋には PCR も 1.5 mL tube 遠心機すらもなかった.何をするにも別の研究室を訪問し機器を借りていた.Non-Radioisotopic Method では結論が出せなかった.さらにその他の要因がからみ,ぱらぱらと人が去った.そのとき私も帰国しようと決断してしまった.実験が進められないから,いくらここに居ても結果が出ないと思ったのである.

もし研究室移転がスムーズだったら,このラボへもっと長くいただろう.Tenure-Track (テニュア・トラック)のボスのもとへ留学する時は,このあたりも考慮したほうがよいのかもしれない.



* テニュア・トラックとは,独立研究者としてやってゆけるか試されている期間のこと.欧米では PhD 取得後,1-2 カ所で Postdoc として修行し,どこかの大学や研究所へ Tenure-Track Assistant Professor として採用される.テニュア・トラック期間(ふつう 5 年間ぐらい)に一定数の論文を発表し,一定額の研究費を取得し,学生や Postdoc を指導でき,その大学にこれからも留まっていただくことが有益と見なされたら,大学から終身雇用の身分が与えられる.ダメだった場合,大学を去るよう言われる.